外見のイメージへの影響ってこわい

わざわざ書くほどのことでも無い気がしたんだけど、自分の中で明らかなひっかかりとして存在してるので一応はきだしておこう。

私は服装について考えることが嫌いだし、派手な服装の人を見ると「わたし!おしゃれしてるんですけど!ちょっとみてます?!」と服が語りかけてくるようでとても嫌だし、そういう意味ではとても差別的です。
自分の服の話をすると、

  • 派手な格好が嫌いだから自分は地味でありたい
  • 自分が女性らしく見られることは嫌
  • ぶっちゃけ服なんて機能的であり、上記を満たしてればそれ以上に金かける理由がない(その金で本を買おう!)

などと思う人間なので、その三つのバランスをとると結果的に黒ずくめに近い格好で街中をうろうろする羽目になる。ついでにいうと大変な無精者なので、もし男に生まれてたら髭も剃らなくて文字通りの不審者として職質の嵐を食らっていたんじゃないのかと思う。そんなどうでもいいところで女でよかったのかもなーと思わなくもないが、それは別の話。

外見ですよ外見。体型やら、生身の体にくっついてくる髪やら皮膚やらの性質は遺伝もあるわけですから、自分の意思でなんとかしようと思ってもどうしようもない部分もある。でも、その上に着る服って、もちろんサイズの制約やら、気候と生地の関係や、TPOに合わせた服装をしなければならないこともあるわけだし、まったく自由だとは口が裂けてもいえませんが、ある程度は自分の意思で選べるわけじゃない。

他人は、そういうところに出てくる好みから逆算して「こういう人なのだろう」って勝手に思う。チャラっとした人にはあまり知的であることを期待しないだろうし、ピシッとしたスーツを着た人は折り目正しい人だろうと期待する。細かいところだとメガネは真面目そうだよねーとか。髪染めてないっておとなしそうだよねーとか。

「勝手にイメージを作ってしまうのだ、おそろしい!」なんて思うのは、現に私も現実だと勝手に人のイメージをつくってしまうからに他ならないわけで、「派手な子=地味な人間を迫害する存在」と勝手に思い込んで、こっちからバリアを張って隠れてしまったりするから。ところが実際にどうしても隠れられない事態に陥って恐る恐る話してみたら案外悪い人じゃなかった…なんていうこともある。(もちろん、予想通り「ださーいきもーい」と嘲笑してくる存在であることもある)自分が差別されるのだと思って逆に差別している自覚はあります。別にいいじゃないの地味でもほっといてよ、っていうのはそのまま「別にいいじゃん派手でもほっといてよ」を認めないといけないのに、私はそこで「派手な人こわいんだよ!あっちいけ!」と思ってしまうのでこれはダメ。

「ネットは表情がないからイカンのだ」というようなことを書いてる文章を今日みかけて、「生身は相手のファッションに怯えることになるからイカンのだ」と私は思った。もちろんそれは、ネットで仲良くしてる人が、実は(私にとって天敵である)「攻撃的な派手さで自分を飾る人」である可能性もあるわけで、その時は「掌を返して距離を置く」なんていう情けない反応をしてしまう可能性も残念ながらあるのだけれど、同時に私の「派手な人は怖いから嫌い」という無意味な反射を緩和する要因になるかもしれないわけで。逆に生身ではとても好みの格好をしている人が、肉体を剥がれた言葉の塊になった途端に醜く思えてもうダメ、と思うことだって(多分)あるわけで。なにが言いたいのかよくわからなくなってきた。外見のイメージに引き摺られないネットは、苦手なタイプの人ともそうと知らずに交流できる可能性があるのでいいですねって言いたかったはず。

でまあ、こんなことを言い出した理由はDQ3の遊び人(男ならピエロ、女ならバニーガール)がLv20になると賢者に転職できること。「ピエロが化粧を剥がしたらクールでかっこいい賢者だった」はいいけど「バニーさんが賢者になります」は納得できないと思ったんだけど、なんでバニーさんダメって思うんだろうなあってぼんやり考えたのです。

追記

書いてから気付いたんだけど、結局「自身を無批判に肯定する人間」への憎悪のあたりに問題の根がありそう。

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