読んで字のごとく、性別について思うこと。ここしばらく色々思ったことを書いてます。
個人的な話と、一般的(?)な話があるので、まず一般的な話から。

生物としての性別、(@alimusxさんの表現を借りるなら)
http://twitter.com/alimusx/status/69263888444690432
「ヒトのオスとメス」としての性別は、本当にとても不自由で不愉快なものだと思う。それを煩雑さのないシステムに作り変えようと思ってもSFな世界になってくれないと無理。
社会的な性別、いわゆるジェンダー、自分で決めることが多少は許されたほうは、これからいくらでも社会の体制次第で自由で快適なものにできると思う。

肉体と自己認識と周囲の認識が一致してる限り、それぞれの性別についてくるメリットやデメリットはセットだと思うし、もしかしたらバランスがとれているのかもしれないけれど、私の目には全くそう見えなくて、理不尽なシステムだと思ってしまう。
それぞれのいいトコどりをしたいだけの幼稚な感覚なのかもしれない。たぶん、そうだ。でも、私は納得できない。
よくある「俺の考えた最強の××」じゃあるまいし、わりとどうしようもないことだし、そういう感じのあたまおかしいSFでも書いてろカスが、という話だと思うけど、私は性別システムがこうだといいなーというぼんやりした夢がある。実現すべき目標じゃなくて、理想郷のイメージとしての夢。

まず選択可能であって欲しい。
12,13くらいまでは性別のない存在、まだ選択の時が来ていない子供でありたいし、それを過ぎたら自由意志で男性形と女性形のどちらかを選び、違和感があったら一度くらいは取り替えられるようにあってほしい。
生きていく上での負担がイーブンになってほしい、ファッション感覚で気軽に選べるように。(そうでないと、「～だなんて女性形マジ負け組み」となって偏る。別に偏ってもいいのかもしれないけど)
男性であること、女性であることとその人の生き方が結びつく必要がない世界であってほしい。
現在一般的とされてる男女が恋愛関係になって恋人になったり、結婚して夫婦になったり、そういった「特別とされる関係」に、どの組み合わせでも自由になれる社会だったらいい。(そもそも自分がどちらであるか自由に選べるのだし！)
子供を増やすためには女性が必ず10ヶ月も注意を払い続けて「割れ物注意」というような扱いをしなければいけなかったり、苦痛がともなうこととか、全部なくなればいい。そういう「腹を痛めて生んだ子供です」な生み方はしたいだけがすればいい。ヒトを生むのが親の腹でも試験管でもいい。

夢物語なのは知ってる、宇宙生命体と契約して因果律書き換えないとありえないのは知ってる。
そうだったらどんなによかったことか。

さてさて、以下は個人的な話。
あんまり楽しい話じゃないです。

僕は残念ながら女性です。
メリットもありますがあんまり楽しくないです。
風呂上りの肌がさわり心地いいこととか(でもこれは性別ぬきで普通に肌のタイプの問題ではないかとも思う)、髪伸ばしてても(ある程度までは)周りのヒトに特に何も言われないこととか(しかし最近は親に伸ばしすぎだ切れと怒られるのでこれも微妙かもしれない)、同性である女性に警戒されにくいとか(いや挙動不審なので結局初対面のヒトとは仲良くなりにくいんだけど)……あれあんまりメリットなくね……

メリットがあるのかないのかよくわからない感じなんですが、違和感をはっきり感じる事項はいくつもあります。
まず、明らかに女性用の衣服着るといわゆる”女装”してるような気分になります。倒錯的！まあ特別なoccasionならいいんです、お祭で変な格好するのはアリです、ただ日常の一環として(ユニセックスっぽくない)女性用のものきるとホントだめですね。精神エネルギー吸い取られる。
ここ最近で一番ひどいなーと思ったのが、女性用のきちんとした下着(店員さんに寸法測ってもらって選んで買った)を着たときの「やばい俺がっつり女装してるみたいできもちわるい」と思うのに体にはきちんと合っている違和感でした。おかしい。落ち着かないので普段は適当なもの着てます。本当に落ち着かない。
あと女性特有の定期的なアレが非常に苦手です。名前出すのを恥ずかしがる程度に来ること違和感がある。不潔だとか不快だとか痛いとかいうのももちろんあるんですが、それ以上に違和感がひどい。子供大嫌いだし自分の遺伝子残したくもないし、実験としてならともかく”自分の子供”とか絶対育てたくないしそもそもそういった行為に及びたいと一切思わないのに、なぜこんな意味の解らない苦痛を背負わないといけなくて、否が応でも足りない血液を失わないといけないのかと。私にはこの機能いらないからオプションはずしたい。
ここまで自分ひとりの話なんですが、すごい申し訳ないなって思うのが体育の着替え。小学校は男女同じ教室で蓑虫のようにもぞもぞ着替えていて、そのときは男子の方むいても女子の方むいても見ちゃいけないもの見ちゃいそうで本当におっかなかった。中高は女子校だからどこむいても女子で、みんなとてもオープンにばっばと着替えていたように思うので、目を閉じない限り誰かの下着(上半身のはなしです)が見えるし、自分も見られそうだし、本当に恥ずかしいし、同性なのに、ただの着替えで裸でもないのに、恥ずかしがってるとおかしいから平気な顔してなきゃって思うし、いちゃいけないところにいる感覚が強くありました。

ぐだぐだ言ってますが、男性だったらいいのになーとはあんまり思わないですね。男性は男性で大変だと思う。
外見は中性的で機能としては無性くらいになりたいとは思う。どっちの格好してても違和感ないような感じで。
というかそもそもの理想は上に書いたような世界なので。
(こういうこと考えるときの脳内テーマ曲はつばさをくださいです)

たぶん関連度合いはそんなに高くないんだけど、@9_sazの「「もし自分が（女|男）だったら○○を好きになる」という言葉の意味がよくつかめていない。」の発言から始まったちょっとした会話(とぅぎゃって保管してるけど本人たちの許可とらずに公開する気にはならない/僕のふぁぼにあるので良かったら見てみてください)を後から見て、なんだかうすぼんやりと思ったことも最後に書いておく。
僕は恋愛とかそういったものごとには大変疎くて、他者を大切にする気持ちにそんなに何種類もあるのか良くわからない程度のオコサマなのですが、「異性なら恋人になってほしい」と思う気持ちはよくわからないです。
そもそも友情と恋愛の境界線がどこに引いてあるのかさえ、さっぱりわからないので。
多分、定義は人の数だけあるのだろうと思います。とりあえず私に思いつくもの：
・性の対象になる性別の人への気持ちが恋愛、そうでない人への気持ちが友情だよ派
・性の対象になる性別の人との肉体関係をもつことが恋愛関係、そのほか全部友情だよ派
・性の対象とか関係なく、特別な精神的な結びつきだよ派(特別さはそれぞれ)
・よくわからないよ派
(「性の対象になる性別の人」は普通のヘテロセクシュアルな人なら異性と読み替える感じで。)
自分が性的対象と見ているのが何であるかを判別することと、尾を食い合う蛇のように絡み合った定義になってしまうと本当に全く何がなんだかなので僕はよくわからない派に所属してます。

少しとびますが、上の「女性であることの違和感」とあわせて、私がこうやってぐるんぐるんと迷子になってることを知らないで「××さんかわいいじゃん～」とか「化粧したらいいのに～」とか言う人間は心の中のデスノートに名前書いちゃうし絶対に一定以上は仲良くなれないって思うんですが、私がぐるんぐるんしてることを解ってて、それに否定的なこと(たとえば「まあ君も恋をすればそういう悩みはなくなるよ(笑)」とか)を言わない、多分そうやってぐるぐるしてることを是としてくれる、そうしてる私をそのまま扱ってくれる人になら女性的な部分を指摘されても気にならないような。
昔は全然、性別についてどうこうとか考えたこと無かったし、プロフィール帳なんかにある「好きな異性のタイプは？☆」みたいな質問を見ても何も思わなかったのに、最近は「オイまず異性に限っていいわけ？」と思ったり噛み付いてて本当によくない。性別不明になるならなるで、もうちょっと非攻撃的な形でそれを自分の中に保ちたいです。